10月2日(水)、ちとせグループは「2024年度上期MATSURI全体会」を開催し、対面とオンライン合わせて約300名の方々にご参加いただきました。
ちとせグループ代表 藤田朋宏からは「2024年度上期のMATSURIの活動報告」と題し、上期の総括、MATSURIプロジェクトにおけるオープン・クローズド戦略や、規模拡大についての考えを共有しました。また藻類産業構築の活動に限らずバイオエコノミーへの取り組みを今後推進していく上で、引き続きパートナーの皆さまからのご支援とご協力が重要であることを強調しました。
続いて、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)バイオ・材料部 参事 矢追克郎様、合同会社ポスト石油戦略研究所 代表 エネルギーアナリスト 大場紀章様にご登壇いただきました。
矢追様は、NEDOにて推進されているグリーンイノベーション基金プロジェクト「バイオものづくり技術によるCO₂を直接原料としたカーボンリサイクルの推進」をプロジェクトマネージャーとして統括されております。「ちとせ『MATSURI』への期待」と題した講演を通じ、20年近くにわたるちとせとの関係についても触れながら、本プロジェクトの意義や新産業創出に向けたビジョンを語ってくださいました。
大場様は、エネルギーアナリストとして、エネルギー政策や環境技術の分野で幅広い知見を持ち、数々のプロジェクトを主導してこられ、現在は経済産業省の審議会委員として日本のエネルギー政策策定にも関わってこられました。近年は、ちとせグループのSpecialistとして、温室効果ガスの削減効果にとどまらない藻類の客観的な評価を支援いただいています。大場様には石油やエネルギー問題の実情からみたMATSURIプロジェクトの意義や重要性についてお話しいただきました。
ちとせグループ執行役員 兼 Chief BioEngineer 星野孝仁からは、「設備類に関する将来の展望と課題解決に向けた取り組み」と題し、100 haの藻類生産施設における要件・仕様についての検討状況や、それに伴うCO₂および電力供給に関する課題と取り組みについて共有いたしました。これらの課題について一緒に取り組んでいただけるパートナー企業を引き続き募集している旨が伝えられました。
また今回は、MATSURIプロジェクトを率いる藤田と星野によるパネルディスカッションを実施し、事前に寄せられた質問に対して率直な意見交換が行われました。
最後に、Senior BioEngineer 切江志龍とManager 今野夏穂より、万博MATSURIのご紹介がありました。2025年に開催される大阪・関西万博にちとせは協力企業として携わり、藻類展示の技術監修をしています。会場の皆さまに「日本という国が世界に自国をアピールするステージである万博日本館パビリオンにおいて、その三分の一を占めるエリアの主役が藻類である。藻類の魅力や可能性をアピールするかつてない好機に、藻類産業の到来を宣言したい」という強い意気込みを示し、パートナー各社への協力を呼びかけました。
懇親会では今年も展示スペースを設置いたしました。MATSURIからは藻類由来のアクセサリーや餃子、アラレなどの新作のプロダクトが多数お披露されました。その他にもちとせが取り組んでいる腸内細菌マネジメントシステムや、バイオ生産システムなどについてご紹介いたしました。また今回の展示には長岡市様にもご参加いただき、ちとせと連携して取り組まれている資源循環についてのご紹介に加え、米どころならではの地酒を参加者の皆さまにご提供いただきました。
MATSURIプロジェクトは2021年に20機関の仲間からスタートしました。大変ありがたいことに、現在パートナー機関数はもう間もなく100社に達します。化石燃料への依存を脱し、藻類由来の製品が人々の生活を支える時代が、一日でも早く訪れることを目指して、今後も新たな仲間を迎え入れながら、既存のパートナーの皆様との絆をさらに深めてまいります。最後に、当日ご参加いただいたパートナーの皆さまに心より感謝申し上げます。
イベント概要
<全体会>
日時:2024年10月2日(水)15:00~17:00
場所:HOTEL ARU KSP 3階KSPホール
<懇親会>
日時:2024年10月2日(水)17:30~19:30
場所:HOTEL ARU KSP 3階KSPホール
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